うめは医者いらずと言います。
梅干しは強力な抗菌力を持ち、
成分のクエン酸で食欲増進や疲労回復、
さらには食欲不振や下痢などに、
抜群の効果があります。
私はごはんを炊くときに1個入れます。
夏場は必ず入れます。
こころなしか、食べ残しごはんが長持ちするみたい。
飲み過ぎて胃が気持ち悪いときは、
梅干し1個を入れてホットドリンクにします。
口臭が気になるときにもいいみたい。
でも、塩だけで漬けている梅干しですから
一日最高でも2個が限度。
塩分の摂りすぎには注意です。

たった一粒で効果絶大、梅干し

梅は、成分のクエン酸がエネルギー代謝を活発にして、食べたものが効率よくエネルギーに変える働きがあります。 つまり、食べたものが中性脂肪などとなって体に残らないようにしてくれるのです。 科学的にもずいぶん明らかになってきた梅の効果は、殺菌、解毒、疲労回復、老化予防などで素晴らしい働きが沢山あります。

●梅干しの健康効果

・血液を弱アルカリ性に保つ
肉類などの酸性食品を摂り過ぎると健康のバランスが崩れるため、アルカリ性食品を補うことでカラダを調整することが大切です。こんな時に梅干しは最適。梅干しを食べることで血液を弱アルカリ性に保つことができ、血液がきれいサラサラになる効果もあります。肝臓等の器官が正常に機能する健康な体を維持することは、同時に美容の効果をもたらし、そして、それは老化防止にもなるのです。

・整腸作用・殺菌作用 
梅干しの中のカテキン酸は抗菌・滅菌の働きとともに、消炎などの整腸機能も認められています。よくお母さんが、お弁当のごはんの上に梅干しをのっけるのはこのためでしょう。

・解毒作用
梅の成分であるピクリン酸、クエン酸が乗り物酔い、二日酔い、食中毒などを解消すると言われています。それは、腎臓、肝臓の働きを助けているからです。

・疲労回復
梅に豊富に含まれるクエン酸は食べ物がエネルギーに変化する過程で代謝をスムーズにし、老廃物を体外へ排泄する働きがあります。またクエン酸には、カルシウムの体内吸収率を高める働きもあります。このクエン酸による疲労回復の効果を高めるには、細かく刻んだ梅干し(クエン酸)とネギ(アリシン)と海苔(ビタミンB1)を一緒に食べればよい。さらにパワーの源となるごはん(糖質)と一緒にたべるといい。つまり、梅干しとネギの海苔巻きごはんをメニューに。

・血糖値を下げる効果
梅干しを食べるとインスリンの働きが高まり、血糖値を下げ、ひいては糖尿病や高脂血症の予防効果につながります。つまり梅を食べるとアディポネクチンが増加してインスリンが働きやすくなるというわけです。
※糖尿病になるとアディポネクチンの血中濃度が下がり、アディポネクチンの濃度を上げると血糖値を下げるインシュリン感受性が高まるといわれています。

・高脂血症予防には
たたきつぶした梅干しを1個、緑茶に入れて食事前に飲むといいらしい。つぶすと有効成分がお茶の中に溶けて出やすく、吸収されやすいので。こうして梅干しには血糖値を下げるだけでなく、中性脂肪やコレステロールも下げる効果があるのです。


・胃への効果
人間は梅干しのように刺激となるものを食べた時、体を守ろうとする働きがある。
それが、防衛反応。酸っぱい刺激を脳が感じると、胃を痛めないように胃粘液の分泌が促される。その為、胃壁が守られることになるそうです。

・胃ガンの予防
梅干しには、胃ガンの原因となるピロリ菌を抑制するシリンガレシノール(梅リグナンの有効成分)という成分が含まれている。つまり梅を毎日食べていると、ピロリ菌による胃のダメージが少なく、和歌山県の南部町の人は毎日梅を欠かさず食べているから胃ガンの人は少ないという。梅干しもいいが、梅を漬けるときに出る梅酢なら成分が十分に溶け出しているし、いろいろな料理にも使える。梅酢は梅を漬けてから1カ月後に使えるようになる。梅酢と味噌の冷や汁や、浅漬けに、焼き鳥やサラダにかけて利用すると良い。


・唾液への効果
唾液と健康には深い関係があります。唾液はそもそも、3つある唾液腺から分泌されているものですが、大きく分けて、自然に出ている唾液(無刺激唾液)と、食べ物などの刺激によって出てくる(刺激唾液)によって出てくる2種類があります。そのうち、より良い効果をもたらしてくれるのが刺激唾液。食べ物に脳が反応して出る唾液のことです。確かに、梅干しを見るだけでも唾液が出てきます。刺激唾液には、無刺激唾液とは違い、消化酵素を始め、様々な酵素が含まれていて、ペルオキシターゼとカタラーゼが活性酵素をやっつけてくれるのです。つまり、食品を摂ることで、口の中で生まれ、活性酵素を減らす働きがあります。

・紫外線から血管を守る
梅干しを食べると、UVB波照射に対して、光免疫抑制作用に対する改善効果があるらしい。UV(紫外線)にあたっていると毛細血管は傷ついてしまうので、つまりは朝食に免疫力に対する効果がある梅干しをとると、紫外線予防となり、血管を守ることになるそうです。梅干しは冷えてるほど、吸収が良いそうです。夜、寝る前に梅干しをつぶした水を飲むと、効果的だとか。

●梅干しの選び方
梅干しといってもその種類は様々。当然、酸っぱい物のほうがクエン酸効果は高いのですが、商品によってクエン酸量も様々で、パッケージを見ただけではわかりません。ただ、目安としてはパッケージの品名と原材料名に注目。実は梅干しには大きく分けて2種類あります。塩だけで漬けた梅干しとその他の調味料が入っている調味梅干し。塩だけで漬けた梅干しの方がクエン酸量が多く、もちろん酸っぱく、塩分が少し多めなので食べ過ぎには注意しましょう。最近は、塩だけで漬けた梅干しは少ないのですが、塩だけ使った白干し梅は塩分が20%、シソ漬けは18%、調味梅干しは10%と高いので、塩分の摂りすぎにはご注意を。もっとも塩分が高いと、防腐の効果も高いのは、いうまでもありません。

「入梅前の梅を食べるな」と、昔から言われますが、これは未熟な果実では、果肉や種子に、有毒な青酸を生成するアミグダリンやプルナシンが含まれているからです。梅雨の頃になってクエン酸が増えて酸っぱくなると、この青酸化合物が分解し毒がなくなるのです。でも種は食べない方が良いでしょう。 青い梅を煮て作った「梅肉エキス」もカラダにいいらしいけど、売っていませんものね。

梅ポリフェノールの高血圧・動脈硬化予防効果

梅に含まれる、梅ポリフェノールは高血圧や動脈硬化の発生を抑制する効果がある。喫煙やストレスによって、血管の細胞にはアンジオテンシン2が増加して、これが高血圧や動脈硬化を引きおこすが、梅ポリフェノールはアンジオテンシン2を除去してくれる。梅ポリフェノールは長期熟成させた梅酒、またはノンアルコールの梅ドリンク(焼酎抜き)で摂ると効果がアップする。これをつくるとき青い梅は、カチンカチンに凍らせておくと、梅の細胞壁が壊れて有効成分が水に溶けやすくなるから。


梅肉エキスには、高血圧を抑制する作用がある、らしい。

梅肉エキスは血圧を安定させてくれる、という実験データがあるらしい。そのメカニズムは、まず、血液中にある「ACE酵素」が、血液を上昇させる物質に働きかけて、血圧を上げる作用がある。つまり、この厄介者の「ACE酵素」の活性を抑えればいいということ。梅肉エキスには、クロロゲン酸という成分が含まれていて、これが「ACE酵素」の活性を抑える、という。さらには、必要以上のナトリウム吸収を抑制する。つまり塩分の抑制ですね。データとか、発表論文とか、難しいことをいうとキリがないですが、毎日一粒の梅は医者いらず、と思って食べておくのが、日本の昔からの食習慣の知恵ですね。

クエン酸について